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プーシキン愛の詩 Любовная лирика А.С.Пушкина |
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若き日の訳者 上原文也 |
最新更新情報 2020.10.31 タチヤーナへのオネーギンの手紙(所謂、”オネーギンの恋文”)全文を掲載しました。 |
皆さん、こんにちは。翻訳者の上原文也です。2012年秋に上梓した翻訳詩集”プーシキン愛の詩”(全50作品、カラー絵画10余点付)を広く知ってもらう為このブログを立ち上げました。大学の同窓生の友人の友成氏の全面協力でこのブログはできました。友成氏に大いなる謝意をここに表明します。氏は辛口の批評家で、必ずしもこの翻訳詩を褒めてくれる訳ではありません。けれど、先人の翻訳詩を読んで感ずるところがあり、この翻訳について、読者の批評を仰ぎ、これから翻訳に携わる人々の参考に供すべきだと言ってくれました。 数年前、諸事情からロシア語を学ぶ決意をし、日本語のよく分かるロシア人、タチヤーナ・クジコーヴァさん(ターニャ先生)と知り合ったのがこの翻訳詩集が生まれるきっかけとなりました。学生時代に新宿の”ともしび”でロシア民謡を歌ったり、中原中也や宮沢賢治の詩に傾倒したりして、詩は大好きでした。そこで、ロシア語の学習の一環として、プーシキンの詩を習いました。プーシキンの詩の翻訳はかなり難しいと言われているようですが、ロシア語の意味をじっくり玩味し、それを日本語の詩らしく、わかりやすく、リズミカルに美しい言葉につくるという作業に没頭しました。根気よく指導し、監修してくださったターニャ先生には深く感謝致しております。浅学非才の身を顧みず、かつ若干のアレンジもありますが、大詩人プーシキンのお許しはいただけると思いますので、寛容なお心でご容赦ください。 昨秋、モスクワへ旅行をした際、”プーシキンの家博物館”にこの翻訳詩集を寄贈しました。館長さんはたいそう喜んで、”日本からの何よりの贈物” とおっしゃって下さいました。又、ターニャ先生が今夏、ふるさとのウクライナのドネツクへ行かれたとき、当地のプーシキンゆかりの博物館へも寄贈してくださいました。そちらからも、 同様なお言葉を頂戴したと聞いております。 この翻訳詩集に興味、関心をもたれた方には、今はまだ若干の本は 残っていますので販売できるかもしれません。その節は、当方へ連絡してください。 2013年 10月 吉日 申し訳ありませんが、初版本は完売いたしましたので、現在翻訳詩集の販売は行っておりません。ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。 2017年 11月 吉日 |
更新情報 |
・2014. 1. 5 ・2014. 1.30 ・2014. 2. 4 ・2014. 2. 6 ・2014. 2.20 ・2014. 3.27 ・2014. 3.28 ・2014. 3.30 ・2014. 4. 1 ・2014. 4. 9 ・2014. 5. 5 ・2014. 5.21 ・2014. 6.24 ・2014. 7. 8 ・2014. 7.22 ・2014. 7.22 ・2014. 7.26 ・2014. 8. 1 ・2014. 8.22 ・2014.10.20 ・2014.11. 1 ・2014.11.21 ・2014.11.29 ・2014.12.11 ・2014.12.21 ・2015. 1.18 ・2015. 2.7 ・2015. 2.17 ・2015. 3.28 ・2015. 5. 5 ・2015. 7.18 ・2015. 8. 2 ・2017. 6.16 ・2017.12.25 ・2018. 2. 3 ・2018. 3. 7 ・2020. 9. 12 ・2020. 9. 27 ・2020.10. 12 ・2020.10. 31 |
末尾にアンケートを追加しましたのでご協力お願いします。 (アンケートは終了しました) 読者の皆さんの要望、友成氏の助言により青銅の騎士の翻訳連載をスタートします。 青銅の騎士を読む 青銅の騎士 連載追加しました。いよいよ物語がはじまります。 青銅の騎士 第一章すべてを追加しました。 青銅の騎士 第二章を開始しました。 プーシキン愛の詩より”悲恋”(Я вас любил・・・ : 私はあなたを愛していました・・・)を追加しました。 悲恋を読む 青銅の騎士 第二章に追加しました。物語は終盤に近づいています。 愛の詩”悲恋”のロシア語朗読を鑑賞出来るようになりました。 悲恋朗読を聞く 愛の詩”冬の朝”のロシア語朗読を鑑賞出来るようになりました。 冬の朝朗読を聞く 青銅の騎士 物語が完結しました。 プーシキン愛の詩より”夜”(Ночь)を追加しました。 夜を読む プーシキン愛の詩より”焼かれた手紙”(СОЖЖЕННОЕ ПИСЬМО)を追加しました。 焼かれた手紙を読む プーシキン愛の詩より”葡萄”(ВИНОГРАД)を追加しました。 葡萄を読む 2500回クリックの達成を記念して、上原文也の詩”鳥かご”とそのロシア語翻訳詩”Клетка”を掲載します。 鳥かごを読む タチヤーナ先生の歌でカチューシャを聞けるようになりました。 カチューシャを聞く タチヤーナ先生の歌でともしびを聞けるようになりました。 ともしびを聞く タチヤーナ先生の歌でモスクワの夜はふけてを聞けるようになりました。 モスクワの夜はふけてを聞く プーシキン愛の詩より”リラに”(ЛИЛЕ)を追加しました。 リラにを読む プーシキン愛の詩には含まれていない、著名なプーシキンの抒情詩(ロマンスの詩)も翻訳しはじめました。 まずは、”予感”(ПРЕДЧУВСТВИЕ)を掲載します。 <ショスタコーヴィチが作曲しています> 予感を読む プーシキン愛の詩より”いのちの駅馬車”(ТЕЛЕГА ЖИЗНИ)を追加しました。 いのちの駅馬車を読む プーシキンの抒情詩(ロマンスの詩)”バフチサライ宮殿の噴水に”(ФОНТАНУ БАХЧИСАРАЙСКОГО ДВОРЦА)を追加しました。 <アレクサンドル・グリリョーフとブラーソフが作曲しています> バフチサライ宮殿の噴水にを読む プーシキン愛の詩より”やじ馬根性”(ЛЮБОПЫТНЫЙ)を追加しました。 やじ馬根性を読む プーシキン愛の詩より”子守に”(НЯНЕ)を追加しました。 子守にを読む プーシキンの抒情詩(ロマンスの詩)”夜のそよ風・・・”を追加しました。 <アレクサンドル・ダルゴムイシスキーが作曲しています> 夜のそよ風・・・を読む プーシキン愛の詩より”哀歌”(ЭЛЕГИЯ)を追加しました。 哀歌を読む ロシア語雑学の章を追加しました。 ロシア語雑学を読む 5000回クリックの達成を記念して上原文也の詩”茜空”を掲載しました。ロシア語翻訳詩は鋭意制作中です。 茜空を読む 番外編 ある冬の日の上原文也の詩、”粉雪・・・”を掲載しました。 粉雪・・・を読む ”茜空”のロシア語翻訳詩(Багряное небо)が完成しましたので追加しました。 茜空を読む プーシキンの抒情詩(ロマンスの詩)”遠き祖国の岸辺を・・・”を追加しました。 <ボロディンが作曲しています> 遠き祖国の岸辺を・・・を読む プーシキン愛の詩より”アルバムに”(В АЛЬБОМ)を追加しました。 アルバムにを読む プーシキンの抒情詩(ロマンスの詩)”シベリアの鉱山・・・”を追加しました。 <ショスタコーヴィッチが作曲しています> シベリアの鉱山・・・を読む プーシキン愛の詩より”ナターシャ”(К Наташе)を掲載しました。1813~1815年作といわれている、若き日のプーシキンの詩です。 ナターシャを読む プーシキン愛の詩より”詩人に”(ПОЭТУ)を掲載しました。 詩人にを読む プーシキン愛の詩より”花”(ЦВЕТОК)を掲載しました。 花を読む プーシキン愛の詩より ”アラグワ川 (グルジア)”を掲載しました。 グルジアは、大相撲初場所優勝の 栃ノ心 のふるさと、又、世紀のバレリーナ、 ニーナ・アナニアシヴィリ のふるさと、現ジョージアです。 アラグワ川 (グルジア)を読む プーシキン愛の詩より”告白”(ПРИЗНАНИЕ)を追加しました。 <グリンカが作曲しています> 《告白相手の女性名アリーナは、冬季オリンピック金メダリスト、ザギトワ の名前でもあります。》 アリーナ・ザギトワ(Алина Ильназовна Загитова)さん、おめでとうございます!! 告白を読む プーシキンの代表作”エヴゲーニィ・オネーギン”(Евгений Онегин)完訳しました。 PDF自筆翻訳文を貼付します。(悪筆で、一部誤字、脱字もあるかと思い恐縮ではありますが)、関心をお持ちの方は是非ともご覧下さい。 エヴゲーニィ・オネーギンを読む エヴゲーニィ・オネーギン第三章の「オネーギンへのタチヤーナの手紙」の一部を掲載しました。 オネーギンへのタチヤーナの手紙を読む 「オネーギンへのタチヤーナの手紙」の後半部分を掲載しました。 オネーギンへのタチヤーナの手紙(全文)を読む 最終章(タチヤーナとの数年後の再会)である第八章に登場する「タチヤーナへのオネーギンの手紙」(所謂、”オネーギンの恋文”)全文を掲載しました。 タチヤーナへのオネーギンの手紙(全文)を読む |
ΑЛΕКСАНДР ПУШКИН アレクサンドル・プーシキン (1799~1837) |
ロシア人が一番愛し、尊敬する 偉大な詩人、作家 プーシキン! ドストエフスキー(1821~1881) 「プーシキンから 私たちは すべてを出発している・・・」 トルストイ(1828~1910) 「プーシキンは いつまでも 私たちの教師である・・・」 |
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選・監修 Татьяна Кузькова タチヤーナ・クジコーヴァ ウクライナの音楽大学で学んだ指揮学専門 ロシア料理研究家 NHKロシア語講座等テレビ出演多数 "ロシア料理教室 タチヤーナの台所で" へ |
目次
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1. 翻訳作品 ”愛の詩” この章を読む 2. 原文 (ロシア語) ”愛の詩” この章を読む 3. 青銅の騎士 (ロシア語と訳詩) この章を読む 4. ロマンスの詩 この章を読む 5. 上原文也の作品 この章を読む 6. ロシア語雑学 この章を読む 7. エヴゲーニィ・オネーギン この章を読む |
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翻訳作品 ”愛の詩” | |
作品目次 1.冬の道 この章を読む 2.いとしき人へ・・・ (アンナ・ケルンへ) この章を読む 3.お守り この章を読む 4.冬の朝 この章を読む 5.グルジアの悲歌 この章を読む 6.小鳥 この章を読む 7.もしも・・・ この章を読む 8.我が記念碑 この章を読む 9.悲恋 この章を読む 10.夜 この章を読む 11.焼かれた手紙 この章を読む 12.葡萄 この章を読む 13.リラに この章を読む 14.いのちの駅馬車 この章を読む 15.やじ馬根性 この章を読む 16.子守に この章を読む 17.哀歌 この章を読む 18.アルバムに この章を読む 19.ナターシャ この章を読む 20.詩人に この章を読む 21.花 この章を読む 22.アラグワ川 (グルジア) この章を読む 23.告白 この章を読む |
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冬の道 原文を読む さゞ波の如 揺らめく霧の中 月のあかりがかすかに見ゆる 寂寞たる平原に月かげがさし 物憂げに仄かに輝いている まっすぐな冬の道に沿って 三頭立てのトロイカはゆく ひとつの鈴がゆり揺られ 懈怠の音をたててゆく 馭者の長~い歌が聞こえ なにとはなしになつかしさを醸し出す それは楽しげでもあり力強くもあり 心の底の憂愁をさそう 灯もなく暗い民家さえもない 人かげも見えず、あるのはたゞ雪のみ 目に入るのは私に向ってくる 一直線の道たゞそれのみ あゝ、さびしく、つらい・・・わがニーナ! 明日こそ、かわいい君に逢えるだろう 暖炉のそばで、飽かずみとれ 過ぎゆく時を私は忘れる 時計の針はコツコツと音をたて ゆっくりと文字盤のまわりを廻りゆく そして夜半をむかえ人々は帰る けれど私たちは決して別れはしない あゝ、物悲し、わがニーナ! この道にはもううんざり 馭者の歌は消えまどろみはじむ 聞こゆるはたゞ鈴の音ひとつ 見ゆるはおぼろげな月かげのみ・・・ |
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いとしき人へ・・・(アンナ・ケルンへ) 原文を読む 私は思い出す、あのひとときの奇蹟を 私のもとに君は忽然と現れた つかの間のはかない幻のごとく けがれなき いと麗しき天女のごとく 救いなき寂寥の苦悩のなか 混沌と流れゆく空しい日々の不安のなか 私の胸にやさしい声が久しく響き渡り 可憐な君の姿を夢に浮かべた 時は流れた、けたたましい嵐が吹き荒れ 昔日のきょうりの夢想を追い払った そして、私は君のやさしい声を忘れた 気高く美しい君の姿を忘れた 人里はなれたかの地で幽閉の闇のなか ゆっくりと静かにわが日々は流れた あがめる神もなく、高まる感情もなく 涙もなく、気力もなく、愛もなく日々は流れた 時はうつろい、わが魂は眠りから醒めた と、そのときふたたび君が現れた つかの間のはかない幻のごとく けがれなきいと麗しき天女のごとく 歓喜にわが胸はうちふるえ ふたたびわが心は蘇った あがめる神も、高まる感情も 気力も、涙も、愛も蘇った・・・ |
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お守り 原文を読む 海波が永遠に逆巻く彼の地 さびしい人里はなれた岩場に 月あかりがやさしくおだやかに射し もやが夜陰をつつむ甘美なひととき ハーレムで悦楽に浸り イスラムの人々と交わる日々 そこでは魔性の女が僕をかわいがり ひとつのお守りを僕に授けた 彼女は甘~い声でさゝやいた 私のお守りを大切に身につけて下さい 不思議な神秘な力がありますから あなたに限りなき愛を 授けます けれど、この中東の豊かな富を授けたりはしません 又、イスラム信者の民をあなたに従わせたりはしません そして、あなたを友だちの住む所へ この悲しげな異郷の国々から この南の国からあなたの北の国へ 私のお守りは連れ帰ったりはしません でも狡猾を秘めた瞳に あなたがとつぜん誘惑される時 はたまた真夜中の暗闇で 愛 もなく口びるを重ねる時 あゝ、わが愛しき人よ、この罪から この新たな邪悪な心から 私をうらぎる不貞から私を忘れる愚行から 私のお守りはきっときっとあなたをお守りすることでしょう |
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冬の朝 原文を読む 凍てつく大地 陽のひかり すがすがしき、きょうのひと日 夢のなか いまだまどろむや わが君、麗し 時よ今 麗しの君起き出でよ 夢より醒めて、まなこをあけよ 北の空 オーロラのそのたゞ中に あらわれよ! きらめく北のひとつ星 君は覚えているでしょう 夜の吹雪を 汚れ果てた夜の空 もやはただよいさまよっていた 月はあおざめ、天空のしみ ぽっかり空に浮かんでいた 黒雲のもと雪原は くらいうれいに沈んでいた そして、君は悲しげに腰かけていた けれどきょうは・・・ 窓ごしに眺めてごらん 青~い、青い空のもと 大地はまるで純白の絨毯 みはるかす一面の雪原 日ざしを浴びて輝いている 落木の森並にそよ風は吹きぬけ たゞひっそりと黒ずんでいる 樅の木だけは樹氷をまとい 緑の木の葉がさやかにみえる 氷のはった小川には 冷たい水がきらきらひかり さらさら、さらさら流れている 家中くまなく琥珀の光に照らされたよう 光の精がとびまわり輝きながらはねている 燃えさかるペチカのなかでは 炎の精がパチパチ音をたてている ペチカのそばで寝そべってもの思うのもとてもよい でも、わかっているでしょう・・・ 馬橇の仕度をたのみませんか 栗毛の愛馬もおんもへ出たいと 待ち焦がれていることでしょうから まばゆい朝の新雪に馬橇を愉快にすべらせましょう 小躍りしながらせかせかと愛馬は走ることでしょう 君と私もよりそって、ときめき胸をおどらせましょう そして、一緒に訪れましょう 何もない、がら~んとしたした畑の原へ 今ははや、木の葉の落ちた森並のしい~んとした小径へも そして、また、わたしには忘れえぬ・・・ あの小川のほとりへも・・・・・ |
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"冬の朝をタチヤーナさんのロシア語朗読で聞く" | |
グルジアの悲歌 原文を読む 麗しき乙女子よ、僕のもとで歌わないでその歌は 悲しきグルジアのその歌は 僕は思いおこしてしまうその歌を聞くと 今とは違う別の人生や遠い故国のなつかしき岸辺を あゝ、わが思いはよみがえる 君のせつないその旋律で 大草原のステップや暮れゆく夜が 月かげのもとにたゝずむあわれな乙女の はるかかそけき美しきその面立ちが その宿命の美しき乙女の幻は 君ゆえに忘れ消えゆく けれど君が歌うと、僕の前で歌うと ふたたびその幻はくっきりとよみがえる 麗しき乙女子よ、僕のもとで歌わないでその歌は 悲しきグルジアのその歌は 僕は思いおこしてしまうその歌を聞くと 今とは違う別の人生や遠い故国のなつかしき岸辺を・・・ |
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小鳥 原文を読む はるか異国の地にて 昔の祖国のしきたりを神聖に仰ぎみて 光あふれる春の祝いの日に 小鳥を外に、カゴの外青空に放つ わが心はなごみ、喜びに満ちた 何故かわれ神に不平を言うとは たゞひとつの命に自由を贈る そのことをなしえただけでも 春の日はかくも愉し・・・ |
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もしも・・・ 運命が君を惑わすといえども 悲しむのはよしなさい 憤るのはよしなさい 陰うつな日には、心おだやかになさい 晴れやかな日はきっとやってくる 信じなさい 未来への思いはいきづいている 今はふさぎこんでいるけれど すべて一瞬のうち、すべてすぎゆく 去りゆくものは何とていとおしく、いとおしくこそみゆる |
Если жизнь тебя обманет... Если жизнь тебя обманет, Не печалься, не сердись! В день уныния смирись: День веселья, верь, настанет. Сердце в будущем живет; Настоящее уныло: Все мгновенно, все пройдет; Что пройдет, то будет мило. |
我が記念碑 原文を読む 我、己が力で人知を越す記念碑をものす かのそばに雑草の生い茂る民人の小道なし そはアレクサンドルの円柱の威容 不遜にも、頭頂よりなお高くそびゆる 否や、我が魂は不滅なり 残せし我が詩はいつまでも心に宿る 我、塵芥となるとも朽ち果てることなし 我が栄誉、地上の現世に永遠にあり ひとり、詩人がこの世にあるかぎり 我が名、全大ロシアにくまなく流布し 種々なる言語のあらゆる民人に誉め称えられるだろう 誇り高きスラブの子孫、フィンランド人 今なお野蛮なツングース人、ステップ大草原に住まいしカルムイク人にも 我、久しく民人に愛されることだろう 我が詩は善良なる心を民人に呼び起こし 我が苛酷なる世に、自由を讃美し 零落せし者へ慈しみをそそぐがゆえに おゝ、ミューズ 神のもと静やかに、荒れ狂うことなかれ 恥辱を恐れず、桂冠を欲せず 讃美や誹謗をおだやかにうけとめ 愚か者に、つとめてかまけることなかれ |
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悲恋 原文を読む 私はあなたをお慕いしていました その気持は、まだ私の心のうちから すべて消え去ったわけではありません けれども、この切ない思ひはたゞ、たゞ私のもの あなたの妨げになってはいけないのです あなたを悲しませるようなことは どんなことでもあってはいけないのです 私はあなたをお慕いしていました 何も言えずに、望みも持てず はにかみながら、しっとに燃えながらも 私はあなたをお慕いしていました とても純粋に、とてもやさしい心で 今はたゞ想うのです・・・ 神さまの祝福のもとよき人に 私が恋したように愛されるようにと・・・ |
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"悲恋をタチヤーナさんのロシア語朗読で聞く" | |
夜 原文を読む 君ゆえに我が声はやさしくも悩ましげ 深まりゆく漆黒の夜のしじまを 不安の渦におとしいれる 我が寝床のそばに悲しげに蝋燭の光はゆらめき仄見え 我が詩は流れゆきさゞめく 愛のせゝらぎのごとく流れ、あなたに一杯の思いを満たす 夜闇のなかあなたの瞳は我が前に輝き 我にほほえみかけその声の響きを我は聞く わがきみ わがやさしくもいとおしき人 あなたを愛している・・・ あたしはあなたの・・・あなたのもの・・・・・ | |
焼かれた手紙 原文を読む さようなら 愛の手紙、さようなら これは彼女の命ずるところ 長い間ひきのばしていた かくも長い間拒絶していた わが手ずから、わが喜びのすべてがこもる手紙を火にくべることを けれど、時は来た 機は熟した 燃えよ愛の手紙、炎をあげて わたしは身がまえる わが魂が何も聞かず、何も感じないように すでにもう、君の手紙は燃えさかる炎のなか 一瞬にして燃えあがり、あかあかと燃え、うっすら煙がたつ その煙がうずを巻いて、私の祈りとともに消えてゆく まさに、封印をしたわが指輪のしるしが失われゆく 封ろうは融け燃えたぎらんとす あゝ、そは幻か! 来たるべき時が来た わが手紙は黒こげ暗い深淵に巻きこまれ 灰となり、そのうっすらとした灰の上に、密やかな愛の輪郭がほのかにかげる その白いかげにわが胸はしめつけられる いとおしき灰よ わが憂愁の運命にひそむかすかなはかない慰みよ わが悲嘆の胸にとわに、永久にとどまれ |
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葡萄 原文を読む 春の訪れとともにはや枯れゆきし野の薔薇に 惜別の涙を私は流したりはしない 山の麓で樹木に実りしなだれ揺れる葡萄の房に なぜかしら限りなき慈しみを覚えふと落涙す わが谷あいの豊穣の麗しさよ 黄金に輝く秋の日はかくも愉しき うら若き乙女のけがれなき指先のように しなやかに透きとおった葡萄の粒に その麗しさにこそ私は、私は涙を落とす・・・ |
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リラに 原文を読む リラ、リラ! 僕は胸をいためる この憂うつなものわびしさに 僕は思い悩む もう死にそうだ わが魂は燃えつき、消えゆかんばかり でも、わが愛はむなしい 君はたゞ僕を笑っている リラ、笑うがよい 君はこのうえもなく麗しい 僕を笑う氷のような麗姿でも |
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いのちの駅馬車 原文を読む 時として、重い荷物を積む駅馬車 けれども、走りはいつも軽やか 馭者は勇ましく、白髪頭の時の番人 馭者台から降りもせず、旅客を運ぶ 我ら朝から馬車に乗り 喜び勇んで、髪振り乱し、怪我をも厭わず 怠け心、遊び心を蔑んで 馬車から叫ぶ ―― さあ行け、それ行け! 昼ともなると、勇ましさはすでに失せ 恐ろしい山の斜面や、窪地の溝で ゆられゆられて、疲れ果て 叫びだす ―― ゆっくりゆけ、馬鹿者め! 相も変わらず、駅馬車はゆく 夕暮れどきには、もはや慣れ まどろみはじめ、今宵の宿へ向かいはじめる 白髪頭の時の番人、鞭振りたてて馬を駆る |
駅馬車(荷馬車風)が走っています |
やじ馬根性 原文を読む いったい、新しい事は何かある ”神かけて、何事もないよ” おいこら、かくすなよ 君は知っているはずだ、何かあると 気がとがめないのか君は、友だちにむかって まるで敵のようにいつまでもすべてを隠すなんて それとも怒っているの なんてこった、兄弟よ、なんでだ? 頑にならないで一つでも話しなさいよ ”あゝ、ほっといてくれ 僕は知っているぞ 君が阿保なことだけは、もう新しい事ではないけれど” |
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子守に 原文を読む 僕の、厳しい日々のお目付け よぼよぼの雌鳩 いとしき人よ 松の生い茂る森の中にひとりで おまえは僕を、ながいこと昔から待っている おまえは明るい部屋の窓辺で 悲しみにくれ待ちわびている 今か今かと時計を見ながら それでも、おまえの皺だらけの手には 編み棒がゆっくりと絶え間なく動く 忘れかけた古い門へ目を向け 遠くの暗い道をながめやる 悪い予感、不安、憂いが湧き起こる 絶え間なく胸さわぎに襲われる そう、おまえはいつでも、そんな気がしている・・・ |
アリーナ・ヤーカブレヴァ (1758-1828) プーシキンの乳母(子守) 彼女はロシアの民話や民謡に詳しく プーシキンに多く、いろいろ語り聞かせ プーシキンに多大な影響を与えた と伝えられている。 |
哀歌 原文を読む 狂気にみちた年月の、生気の失せた慰みは 暗い気分の二日酔い 重くわが身にのしかかる 過ぎし日の悲しみはわが胸のうち、年を経て いよよ深まり、強くなる まるでワインの酒のよう わがゆく道はものわびし、苦役と悲哀をもたらすのみ 波立つ海へ我を誘う おゝ、友よ 我、死を望みはしない 生きて、思考し、悩みぬきたい 悲しみ、労苦、不安のうちにも 一条の楽しみがあることを知っているから 時折はまた、ことの調和を玩味しすぎて 空想にふけり、涙があふれることもあるだろう わが人生の悲しみの落日には 愛が煌めき、別れの微笑みを投げかけてくれることだろう |
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アルバムに 原文を読む 華やかなモスクワ 遠い都から 抗えざる運命に追われゆく 私は心の底から思い出すことだろう 花咲き乱れる君が都、モスクワを モスクワの喧騒は私の心を不安で満たす その喧噪の中、いつも私は悲しみを胸に生きる けれども、あなたの思い出が唯ひとつあれば それだけで私はモスクワを、切に、切に慕ぶことだろう |
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ナターシャ 原文を読む しおれゆく、はや萎れゆく麗しきこの夏 くっきりとまばゆい日々はあっという間に去りゆく 陰鬱なもやが大地をおおい 真夜中、夢におぼろげな幻を追い 日に日に寂しさはつのる 豊かな畑もしおれゆく はつらつとした小川のさゞめきも寒々しく移りゆく 森の木の葉はちゞこまり色あせどこか寂しげ 天空は輝きを失いあおざめる あゝ、ナターシャわが光、君は何処へ 誰ひとりとして君をみかけないのは何故 それは心に秘めた親しい人と一緒に 過ぎゆく時をきざみたくはないということ? さゞ波のたつ湖の畔にも君はいない ほのかな香りの菩提樹の木かげにも君はいない 時が早すぎるの、遅い時間ならばいいの 僕は君にどうしても逢えない すぐにも、もうすぐにも冬の寒さはしのびよる 小さな林にも野原にもしのびよる すす煙のこびりついたぼろ家の灯も もうすぐ明るく輝くことだろう 僕はひかり輝く君に逢えない 狭い鳥かごの真鶸のように 家にとじこもり悲しみにくれることだろう そして、想い起こすことだろうナターシャ、君のことを・・・ |
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詩人に 原文を読む 詩人よ、大衆の好意に満ちた甘言に惑わされることなかれ 熱烈な賛辞はほんのつかの間、さっと通りすぎる 愚かしい評価や群衆の冷たい嘲笑を耳にすることもあるだろう けれど、心もちはしっかりと、おだやかに冷静に持ちつづけろ 君は皇帝だ ひとり生きる、孤高に、自由に 思うさま、自由な思考が導くところへつきすすめ おのれの愛する思いに実る、その成果をこそつかめ 気高い功績につきもののその報酬を求めることなかれ その報酬は君自身のうちにある 君自身が己の最高の裁き手だ 君はおのが自身の仕事にもっとも厳しい裁断を下しうる 君はおのが仕事に満ち足りているのか、厳しき芸術家よ 満ち足りているのか? ならば、なすがままにさせておけ 群衆が君の仕事にきつく嘲りを加えることを 又、おのが火の燃えさかる祭壇につばを吐きかけることを はたまた、子供っぽい気安さで君の仕事台をゆすることを・・・ |
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花 原文を読む 書物の中で花は枯れ果て 香りも失せて、忘れ去られる けれど今、私の心のうちでよみがえり 不思議な夢が涌きいづる 花は何処で咲いたのか、それは何時か、春の日か 静かな野辺でひっそりと久しく咲いていたのやら それを誰が摘みとったのか、知り人か、見知らぬ人か そしてなぜ、何故にここにあるのだろうか 甘く切ない逢い引きのその思い出か 否、二人の別れの宿命、そのしるしなのか それともひとりぼっちの散策のきまぐれなのか ひっそりとした野原うっそうとした森並がまぶたに浮かぶ その男はどこにいるのか、はたまた彼女は? 今し、彼らはどうしているのやら この誰も知らない押し花のように 枯れ果て、もはや忘れ去られてしまったのか・・・ |
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アラグワ川 (グルジア) 原文を読む グルジアの小高い丘に 夜、もやがたなびいている 私の前にはアラグワ川が ごう音をひびかせ流れゆく 私はちょっぴり、さびしげにたたずみ 冴えざえとした悲しみに沈む きみのことで一杯の悲しみの世界に きみを、かけがえのない君を・・・思う このわびしい気持が 何も私を苦しめるわけではないのに 不安にさせるわけでもないのに はや、心はふたたび燃えさかり愛におぼれる なぜなら、きみを愛さずにはいられないから |
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告白 原文を読む 私はあなたに恋しています、そのことに自らいらついてもいますが この苦しみと恥ずべき心はむだな空しいものかもしれません そしてこれは愚かで惨めなことかもしれません けれど、私はあなたの足元に跪きこの思いを告白します 私にはどうしても似合わないことでしょう、年甲斐もなく告白するのは そう、賢くなる時です 私にはもはやそういう時なのです でも、私は知っているのですこういう私を 私の魂が恋の病に冒されていることを あなたなしでは私は淋しくつまらない 退屈であくびも出てしまう あなたと一緒にいる時は何か憂欝 耐えしのび、身 悶える もはや我慢もできず心のうちをあなたに明かすそのことを私は望むのです ああ、わが天使、愛しきエンジェルこんなにも私はあなたに恋い焦がれているのです 居間から洩れるあなたの気配 あなたの軽やかなその足音、あなたの服のかすかな衣擦れ はたまたあなたの汚れなき純粋無垢な美しき声 ああ、それは私からすべての理性を突然奪いさる あなたが微笑むとき 私には無上の喜び あなたが顔をそむけるとき 私には耐えがたき悲しみ 私の苦悩の一日 そんな日のごほうび それはあなたの白い優美な手に私の手を添えること あなたが刺繍に夢中になっているとき 腰かけながら無意識に首を傾げるとき あなたは俯き巻き毛がしなだれるそんなとき 私は感極まり何も言えずやさしい眼差しで赤子のようにあなたにみとれる あなたに喋ってもいいですか 私の心配のたねを 私のとめどもない深い悲しみを あなたの散歩のとき、しかも天気の悪いとき 遠く彼方へあなたは消え去ってしまうそんな私の空想を あなたがひとりぼっちでいるそんな時のあなたの涙 ひそやかな場所であなたとふたりっきりそんな時のあの会話 ああ、何だったのだろう・・ アポーチュカへのあの旅行 静かな夕べにあなたが奏でるあのピアノの音色 あなたが私を愛するようにとは、私は求めはしません なぜなら、私は罪多きやからですから ああ、わが天使、愛しきエンジェル 私はあなたには決して値はしないのです けれど、せめて私にあわれみをあたえて下さい ああ、どうか・・・ わがいとしきアリーナ! ああ、わが愛しきアリーナ・・・・・ |
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原文(ロシア語) | |||
冬の道 訳詩に戻る Зимняя дорога Сквозь волнистые туманы Пробирается луна, На печальные поляны Льет печально свет она. По дороге зимней, скучной Тройка борзая бежит, Колокольчик однозвучный Утомительно гремит. Что-то слышится родное В долгих песнях ямщика: То разгулье удалое, То сердечная тоска... Ни огня, ни черной хаты, Глушь и снег... Навстречу мне Только версты полосаты Попадаются одне... Скучно, грустно... Завтра, Нина, Завтра к милой возвратясь, Я забудусь у камина, Загляжусь не наглядясь. Звучно стрелка часовая Мерный круг свой совершит, И, докучных удаляя, Полночь нас не разлучит. Грустно, Нина: путь мой скучен, Дремля смолкнул мой ямщик, Колокольчик однозвучен, Отуманен лунный лик. |
いとしき人へ・・・(アンナ・ケルンへ) 訳詩に戻る К *** Я помню чудное мгновенье: Передо мной явилась ты, Как мимолетное виденье, Как гений чистой красоты. В томленьх грусти безнадежной В тревогах шумной суеты Звучал мне долго голос нежный И снились милые черты. Шли годы. Бурь порыв мятежной Рассеял прежние мечты, И я забыл твой голос нежный, Твой небесные черты. В глуши, во мраке заточенья Тянулись тихо дни мои Без божества, без вдохновенья, Без слез, без жизни, без любви. Душе настало пробужденье: И вот опять явилась ты, Как милолетное виденье, Как гений чистой красоты. И сердце бьется в упоенье, И для него воскресли вновь И божество, и вдохновенье, И жизнь, и слезы, и любовь |
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お守り 訳詩に戻る Талисман Там, где море вечно плещет На пустынные скалы, Где луна теплее блещет В сладкий час вечерней мглы, Где, в гаремах наслаждаясь, Дни проводит мусульман, Там волшебница, ласкаясь, Мне вручила талисман. И, ласкаясь, говорила: "Сохрани мой талисман: В нем таинственная сила! Он тебе любовью дан. От недуга, от могилы, В бурю, в грозный ураган, Головы твоей, мой милый, Не спасет мой талисман. И богатствами Востока Он тебя не одарит, И поклонников пророка Он тебе не покорит; И тебя на лоно друга, От печальных чуждых стран, В край родной на север с юга Не умчит мой талисман... Но когда коварны очи Очаруют вдруг тебя, Иль уста во мраке ночи Поцелуют не любя - Милый друг! от преступленья, От сердечных новых ран, От измены, от забвенья Сохранит мой талисман!" |
冬の朝 訳詩に戻る この詩を聞く Зимнее утро Мороз и солнце; день чудесный! Еще ты дремлешь, друг прелестный, Пора, красавица, проснись: Отркрой сомкнуты негой взоры Навстречу северной Ав роры, Звездою севера явись! Вечор, ты помнишь, вьюга злилась, На мутном небе мгла носилась; Луна, как бледное пятно, Сквозь тучи мрачные желтела, И ты печальная сидела - А нынче... погляди в окно: Под голубыми небесами Великолепными коврами, Блестя на солнце, снег лежит; Прозрачный лес один чернеет, И ель сквозь иней зеленеет, И речка подо льдом блестит. Вся комната янтарным блеском Озарена. Веселым треском Трещит затопленная печь. Приятно думать у лежанки. Но знаешь: не велеть ли в санки Кобылку бурую запречь? Скользя по утреннему снегу, Друг милый, предадимся бегу Нетерпеливого коня И навестим поля пустые, Леса, недавно столь густые, И берег, милый для меня. |
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グルジアの悲歌 訳詩に戻る Не пой, красавица ・・・ Не пой, красавица, при мне Ты песен Грузии печальной: Напоминают мне оне Другую жизнь и берег дальный. Увы! напоминают мне Твои жестокие напевы И степь, и ночь ? и при луне Черты далекой, бедной девы. Я призрак милый, роковой, Тебя увидев, забываю; Но ты поешь ? и предо мной Его я вновь воображаю. Не пой, красавица, при мне Ты песен Грузии печальной: Напоминают мне оне Другую жизнь и берег дальный. |
小鳥 訳詩に戻る Птичка В чужбине свято наблюдаю Родной обычай старины: На волю птичку выпускаю При светлом празднике весны. Я стал доступен утешенью; За что на бога мне роптать, Когда хоть одному творенью Я мог свободу даровать! |
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わが記念碑 訳詩に戻る Exegi monumentum. Я памятник себе воздвиг нерукотворный, К нему не зарастёт народная тропа, Вознёсся выше он главою непокорной Александрийского столпа. Нет, весь я не умру - душа в заветной лире Мой прах переживёт и тлeнья убежит - И славен буду я, доколь в подлунном мире Жив будет хоть один пиит. Слух обо мне пройдёт по всей Руси великой, И назовёт меня всяк сущий в ней язык, И гордый внук славян, и финн, и ныне дикий Тунгус, и друг степей калмык. И долго буду тем любезен я народу, Что чувства добрые я лирой пробуждал, Что в мой жестокий век восславил я свободу И милость к падшим призывал. Веленью бoжию, о муза, будь послушна, Обиды не страшась, не требуя венца; Хвалу и клевету приeмли равнодушно И не оспаривай глупца. |
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悲恋 訳詩に戻る この詩を聞く Я вас любил・・・ Я вас любил: любовь еще, быть может В душе моей угасла не совсем; Но пусть она вас больше не тревожит; Я не хочу печалить вас ничем. Я вас любил безмолвно, безнадежно, То робостью, то ревностью томим; Я вас любил так искренно, так нежно, Как дай вам бог любимой быть другим. |
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夜 訳詩に戻る Ночь Мой голос для тебя и ласковый и томный Тревожит поздное молчанье ночи темной. Близ ложа моего печальная свеча Горит; мои стихи, сливаясь и журча, Текут, ручьи любви, текут, полны тобою. Во тьме твои глаза блистают предо мною, Мне улыбаются, и звуки слышу я: Мой друг, мой нежный друг... люблю... твоя... твоя!... |
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焼かれた手紙 訳詩に戻る СОЖЖЕННОЕ ПИСЬМО Прощай, письмо любви! прощай: она велела. Как долго медлил я! как долго не хотела Рука предать огню все радости мои!.. Но полно, час настал. Гори, письмо любви. Готов я; ничему душа моя не внемлет. Уж пламя жадное листы твои приемлет... Минуту!.. вспыхнули! пылают ? легкий дым Виясь, теряется с молением моим. Уж перстня верного утратя впечатленье, Растопленный сургуч кипит... О провиденье! Свершилось! Темные свернулися листы; На легком пепле их заветные черты Белеют... Грудь моя стеснилась. Пепел милый, Отрада бедная в судьбе моей унылой, Останься век со мной на горестной груди... |
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葡萄 訳詩に戻る ВИНОГРАД Не стану я жалеть о розах, Увядших с легкою весной; Мне мил и виноград на лозах, В кистях созревший под горой, Краса моей долины злачной, Отрада осени златой, Продолговатый и прозрачный, Как персты девы молодой. |
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リラに 訳詩に戻る ЛИЛЕ Лила, Лила! я страдаю Безотрадною тоской, Я томлюсь, я умираю, Гасну пламенной душой; Но любовь моя напрасна: Ты смеешься надо мной. Смейся, Лила: ты прекрасна И бесчувственной красой. |
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いのちの駅馬車 訳詩に戻る ТЕЛЕГА ЖИЗНИ Хоть тяжело подчас в ней бремя, Телега на ходу легка; Ямщик лихой, седое время, Везет, не слезет с облучка. С утра садимся мы в телегу; Мы рады голову сломать И, презирая лень и негу, Кричим: пошел! . . . . Но в полдень нет уж той отваги; Порастрясло нас; нам страшней И косогоры и овраги; Кричим: полегче, дуралей! Катит по-прежнему телега; Под вечер мы привыкли к ней И, дремля, едем до ночлега ? А время гонит лошадей. |
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やじ馬根性 訳詩に戻る ЛЮБОПЫТНЫЙ - Что ж нового? ≪Ей-богу, ничего≫. - Эй, не хитри: ты верно что-то знаешь. Не стыдно ли, от друга своего, Как от врага, ты вечно все скрываешь. Иль ты сердит: помилуй, брат, за что? Не будь упрям: скажи ты мне хоть слово... ≪Ох! отвяжись, я знаю только то, Что ты дурак, да это уж не ново≫. |
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子守に 訳詩に戻る НЯНЕ Подруга дней моих суровых, Голубка дряхлая моя! Одна в глуши лесов сосновых Давно, давно ты ждешь меня. Ты под окном своей светлицы Горюешь, будто на часах, И медлят поминутно спицы В твоих наморщенных руках. Глядишь в забытые вороты На черный отдаленный путь: Тоска, предчувствия, заботы Теснят твою всечасно грудь. То чудится тебе... |
Арина Родионовна |
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哀歌 訳詩に戻る ЭЛЕГИЯ Безумных лет угасшее веселье Мне тяжело, как смутное похмелье. Но, как вино ? печаль минувших дней В моей душе чем старе, тем сильней. Мой путь уныл. Сулит мне труд и горе Грядущего волнуемое море. Но не хочу, о други, умирать; Я жить хочу, чтоб мыслить и страдать; И ведаю, мне будут наслажденья Меж горестей, забот и треволненья: Порой опять гармонией упьюсь, Над вымыслом слезами обольюсь, И может быть ? на мой закат печальный Блеснет любовь улыбкою прощальной. |
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アルバムに 訳詩に戻る В АЛЬБОМ Гонимый рока самовластьем От пышной далеко Москвы, Я буду вспоминать с участьем То место, где цветете вы. Столичный шум меня тревожит; Всегда в нем грустно я живу ? И ваша память только может Одна напомнить мне Москву. |
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ナターシャ 訳詩に戻る К Наташе Вянет, вянет лето красно; Улетают ясны дни; Стелется туман ненастный Ночи в дремлющей тени; Опустели злачны нивы, Хладен ручеек игривый; Лес кудрявый поседел; Свод небесный побледнел. Свет-Наташа! где ты ныне? Что никто тебя не зрит? Иль не хочешь час единый С другом сердца разделить? Ни над озером волнистым, Ни под кровом лип душистым Ранней ? позднею порой Не встречаюсь я с тобой. Скоро, скоро холод зимный Рощу, поле посетит; Огонек в лачужке дымной Скоро ярко заблестит; Не увижу я прелестной И, как чижик в клетке тесной, Дома буду горевать И Наташу вспоминать. |
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詩人に 訳詩に戻る ПОЭТУ Поэт! не дорожи любовию народной. Восторженных похвал пройдет минутный шум; Услышишь суд глупца и смех толпы холодной, Но ты останься тверд, спокоен и угрюм. Ты царь: живи один. Дорогою свободной Иди, куда влечет тебя свободный ум, Усовершенствуя плоды любимых дум, Не требуя наград за подвиг благородный. Они в самом тебе. Ты сам свой высший суд; Всех строже оценить умеешь ты свой труд. Ты им доволен ли, взыскательный художник? Доволен? Так пускай толпа его бранит И плюет на алтарь, где твой огонь горит, И в детской резвости колеблет твой треножник. |
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花 訳詩に戻る ЦВЕТОК Цветок засохший, безуханный, Забытый в книге вижу я; И вот уже мечтою странной Душа наполнилась моя: Где цвел? когда? какой весною? И долго ль цвел? и сорван кем, Чужой, знакомой ли рукою? И положен сюда зачем? На память нежного ль свиданья, Или разлуки роковой, Иль одинокого гулянья В тиши полей, в тени лесной? И жив ли тот, и та жива ли? И нынче где их уголок? Или уже они увяли, Как сей неведомый цветок? |
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アラグワ川 (グルジア) 訳詩に戻る * * * На холмах Грузии лежит ночная мгла; Шумит Арагва предо мною. Мне грустно и легко; печаль моя светла; Печаль моя полна тобою, Тобой, одной тобой... Унынья моего Ничто не мучит, не тревожит, И сердце вновь горит и любит - оттого, Что не любить оно не может. |
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告白 訳詩に戻る ПРИЗНАНИЕ Я вас люблю, - хоть я бешусь, Хоть это труд и стыд напрасный, И в этой глупости несчастной У ваших ног я признаюсь! Мне не к лицу и не по летам... Пора, пора мне быть умней! Но узнаю по всем приметам Болезнь любви в душе моей: Без вас мне скучно, - я зеваю; При вас мне грустно, - я терплю; И, мочи нет, сказать желаю, Мой ангел, как я вас люблю! Когда я слышу из гостиной Ваш легкий шаг, иль платья шум, Иль голос девственный, невинный, Я вдруг теряю весь свой ум. Вы улыбнетесь, - мне отрада; Вы отвернетесь, - мне тоска; За день мучения - награда Мне ваша бледная рука. Когда за пяльцами прилежно Сидите вы, склонясь небрежно, Глаза и кудри опустя, - Я в умиленье, молча, нежно Любуюсь вами, как дитя!.. Сказать ли вам мое несчастье, Мою ревнивую печаль, Когда гулять, порой, в ненастье, Вы собираетеся вдаль? И ваши слезы в одиночку, И речи в уголку вдвоем, И путешествия в Опочку, И фортепьяно вечерком?.. Алина! сжальтесь надо мною. Не смею требовать любви. Быть может, за грехи мои, Мой ангел, я любви не стою! Но притворитесь! Этот взгляд Всё может выразить так чудно! Ах, обмануть меня не трудно!.. Я сам обманываться рад! |
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青銅の騎士(ロシア語と訳詩) |
青銅の騎士も翻訳しております。 |
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青銅の騎士 ペテルブルグの物語 序 この物語に書かれている出来事は実話にもとづいた ものである。又、この洪水の詳しい出来事はその当時の 多くの雑誌から調べたものである。 好奇の御仁にはB.H.ベルフ(V.Nベルフ)執筆の報道 から照会が可能である。 |
МЕДНЫЙ ВСАДНИК ПЕТЕРБУРГСКАЯ ПОВЕСТЬ ПРЕДИСЛОВИЕ Происшествие, описанное в сей повести, основано на истине.Подробности наводнения заимствованы из тогдашних журналов. Любопытные могут справиться с известием, составленным В. Н. Берхом. |
序文 ひっそりとさびしげに波立つ岸辺に 彼はひとり立っていた 広大な思いを胸に はるかかなたを見やっていた 目の前には広々と脈々と 川は流れゆく 流れにそってみすぼらしい丸木舟 たゞ一艘のみが足早に進んでいた 苔むし、ぬかるんだ岸辺に沿って 木造りの百姓小屋が点々と黒ずんでみえる 貧しいフィン人のすまいだ 霧が日のひかりをさえぎるなか 森は輝きを失い たゞ いたるところで木の葉がざわめく音がした 彼は考えた ここから愕かそう スウェーデンの民を ここに都を建てよう 傲慢な隣人たちに対峙するには 我々にはごく自然ななりゆきだ ここにヨーロッパへむけての窓を切り裂こう 海辺を守るため足元を強く固めよう 新しい波にのって異国の人らはやってくる 色とりどりの国旗を翻し客船は来るだろう この広大な楽天地で宴を開こう 時はうつろい、百年が過ぎた 若き都は極北の国々の生まれかわり 美しく、まさに奇蹟のよう 暗闇、深い森並から、じめじめした沼地から きらびやかに、厳かに現れいでた その昔、フィン人の漁師がひとり 川辺の低地で何も見えない水底に 古びた漁網を投げていた そんなところが今 岸辺に沿って、にぎわいいで 大きな、そして端正な建物がひしめいている 宮殿もあり、塔もそびゆる 地上のあらゆるところから 船舶が群れをなし 豪華な埠頭をめざしてやってくる ネヴァ河は花崗岩の堤をまとい 川には幾多の橋が架けられている 庭園は濃い緑でおおわれ 中洲の島々のそこここを色どっていた こんな若き帝都を前にしては 古き都モスクワは輝きを失う 新しき妃を前にしての 先の帝の妃のように 私は愛する ピョートルの創りし都を そのおごそかな、端正なたゝずまいを 私は愛する とうとうたるネヴァの流れを 岸辺の堤の花こう岩を 鉄柵を縁どる鋳物の模様を 物憂げに沈んでいる夜のしじまを 月あかりもなく輝く透きとおった淡い光を そんなひととき、私は部屋でひとり ランプもなしに、ものを書き書を読みふける 眠りにおちた巨大な建物がくっきりとみえる ひとけのない通りのそこここにみえる 海軍省の尖塔もあかるく浮かびあがっている 黄金にかがやく空のもと 夜闇におおわれるときはおとずれはしない 朝やけが夕やけを即座にしのぎ 夜には半ときばかりをゆずるのみ 私は愛する この過酷な冬のおくりもの ゆるがぬ大気、厳しい寒さを ネヴァの広い流れに沿ってすべりゆくソリを バラよりも赤く輝く乙女のその顔を 舞踏会のきらめき、ざわめき、ささやきを やもめ男の宴会どきにつきものの シャンパングラスのしゅうしゅうという泡の音 ポンチにきらめく青い炎を 私は愛する マルス広場の絵巻物 歩兵部隊や竜騎兵 その勇壮な行進を 一糸乱れぬその美しさを 整然とすすみゆく隊列とともにゆく ちぎれ傷んだ旗、勝利のしるしその旗を いくさ場で撃ち抜かれたる 青銅のかぶと、その輝きを 私は愛する 軍事の都、この首都を 要塞にとどろく祝砲、たなびく煙を 極北のロシアの妃のめでたき御産 帝王の城にて世継をさずかりし時 はたまた、敵をうち破り ロシアが勝利をめでるその祝砲を 青い氷をみずからたたきわり ネヴァが海へと流しゆき 春の息吹を感じとり歓喜する、その祝砲を ピョートルの都よ、その麗しさを誇るがよい 大ロシアの如くゆるぎなくあれかし おまえと、うち負かされし自然 その猛威は和合すべし 敵意やおのれの昔日の捕囚の身を フィンランド湾のさざ波よぬぐい去れ そして、空しい憎しみで ピョートルの永久の夢を乱すな 恐ろしい時が出現した それは鮮やかに思い出される その時の出来事をあなたがたに わたしはみずから語りはじめることにしよう 悲しみに沈むわが物語を 第一章 暗いペトログラードには 寒々しき秋 11月がおとずれていた 音をたてながらゆくさわがしき波 岸辺の端正な柵の端々に ネヴァはその身をのたうちさせていた まるで、ベッドで病人が熱にうかれて身をよじらせているかのように すでに、時は遅く暗闇におおわれている 怒るように、窓に雨はうちつけ 風は吹き、悲しげなうなり声をあげている とそのとき、訪問先から家へ 若きエヴゲーニーが戻った そう、われらの主人公を この名前で呼ぶことにしよう この名はとてもよく響く、以前にはその名で まさに、その人のそばに我が筆は釘づけになっていた 苗字までもは必要はないであろう けれど過ぎ日に一時は おそらく、輝いていたかもしれず カラムジーンの筆のもと伝記には その名を轟かせていたかもしれない けれども今は世間にも忘れられ うわさになることもない われらの主人公は コロームナ地区に住み、勤めに通う 上流の人たちを避け、お墓に眠る 親戚や、はや忘れ去られた昔日を 悲しみ嘆くこともない こんな思いを内に、エヴゲーニーは帰宅した 外套を放り投げ、服をぬぎ、横になった けれども彼はなかなか寝つけはしなかった 次々と頭をめぐる心配事で 一体、何を考えたのだろう? 彼自身の貧しさ、その事か 労働による己自身の自立の道か はたまた彼自身の名声を得る道か 知性と金銭とを兼ねそなえた そんなつまらぬ果報者がいるのに 知恵のない愚かななまけものが 誰よりも気楽に暮らしているというのに 神は彼に何を与えてくれるのか 彼はつとめはじめてまだ二年 さらに、彼は考えた この天気のこと 荒天はおさまることもなく川はとみに増水し おそらくはネヴァにかけられた浮橋は すでに取りはずされてはいまいかと パラーシャとは、彼は思いをめぐらせた この二日、三日は会えないだろうと ここで、エヴゲーニーはやさしく嘆息した まるで詩人のように夢のなかを、たゞよった ≪結婚するの? う~ん・・・しないなんて何故? もちろん、苦労はあるにはあるだろう けれども、年は若いし、身体は丈夫 昼となく、夜となく働くことは厭わない 何としてでも安らぎの場所をつくる 質素でかんたんでありふれたものではあるが そこにパラーシャを落ちつかせる 一年、二年のうちには出世して 新しい仕事につけるだろう パラーシャに家事をまかせ 子供らの教育もまかせることにしよう ともかくともに暮らし始めよう、そしてお墓まで 手に手をとってたどりつく ともに二人して そうすれば、孫たちが葬ってくれることだろう≫ そんな思いをめぐらせていた その夜はなにかうらさびしげで、彼はたゞ祈った そんなにも悲しげに風ようなるな そんなにも怒りをあらわにするな 雨よ、むやみに窓をたたくな・・・と しょぼくれた彼の目は ついには閉じ眠りに落ちた 陰気な夜闇をおおう靄は薄れゆき 蒼白い一日がはじまった 恐ろしい一日が・・・ ネヴァは一晩中 海に向かって嵐に逆らいつき進んだ けれど、この粗暴な力を打ち負かせない・・・ そして、抗うこともできなくなった・・・ 朝にはネヴァをみおろす岸辺には 人々が群れをなしひしめいた そこから飛び散るしぶきの山や 泡だち怒り狂った水の流れをみつめていた 入江からの風の力にうち負けて ネヴァは踵を返しもどってきた 怒り、荒れ狂い逆流となり 島々を水浸しにしていった 荒天は更に凶暴な牙を剥き ネヴァはふくれあがって吠えたてた まるで釜ゆでの煮えたぎりのように そして、突然、獣のごとく激昂し 都をめがけておしよせた そこで、すべての人が逃げだして あたり一面、急にひっそり人かげをなくす 運河からは柵をこえて流れ出す ペトロポリスはトリトンのごとく浮きあがり 腰まで水に浸された 囲まれた、襲われた、獰猛な大波だ 盗人のよう、窓から中へ侵入した 波の勢いあまり小舟が舳先でガラスを壊した ずぶ濡れの覆いの露店台 あまた、荒ら屋の破片やら、屋根や丸太やら 商店のだいじなだいじな商品やらも 貧しき人々のみすぼらしい家財道具やら 雷雨でぺちゃんこに壊された掛け橋やら 墓地から抉り出された柩やら 通りを流れる、通りを流れる 人々は皆 神の怒りを見つめてる、裁断を待っている あゝ、すべてが滅びゆく 家も食べ物さえも この先、どこで、どうすればよい? この恐ろしい年 もはや崩御せられた皇帝が 栄光につつまれ、ロシアを統治していた 皇帝はバルコニーに出て、悲しげに、不安げに 口をひらいた”神の力のもと 皇帝は無力なり” そして、腰かけ 悲しみに沈んだ眼差しで見つめた このむごい、悲惨な光景を 広場には湖のように水が溜まり 街路に水が流れ巾広い川となり 宮殿は水に囲まれ さながら、悲しみに沈む島のよう 皇帝は令を発した 都の隅々へ 近場の通り、はるか遠くへさえも 荒れ狂う水のなか、危険な道へと 将軍たちを遣わせんと 恐怖におそわれし人々や 家で溺れかけている人々を救わんが為に そのとき、ピョートル広場には 隅に新たに設えられた建物があり 高く張り出た玄関先に さながら生あるごとく前足をあげ 二頭のライオンが見張番にたっていた 大理石のその一頭のライオンに 帽子もかぶらず、腕を組み ニヴゲーニーが跨がっていた じっと動かず、恐怖に青ざめ おののき、みじめに虚空を見やった 恐れの正体はわが身のことでは露もなく 嵐のたゞなか、茫然自失の体だった こんなにも大きな波が押し寄せても 靴底を浚う激しい流れにも 顔面を叩き付ける豪雨にも 突然、帽子を奪い去り 荒れ狂い、唸りをあげる風にさえも 彼の眼差しはじっと動かず絶望の果て たゞ、一点を見つめていた 怒りに狂う水底から山の如くに 盛り上り、荒れ狂う波、その一点を そこには嵐が吠えたて、襲いかかり 木っ端微塵に跡形もなく・・・ あゝ、神よ あゝ、なんということだ その大波のそのそばに 入江のそばのその場所に 生木のまゝの塀があり、柳が一本、古ぼけたあばらやに 後家さんと、その娘、パラーシャが 彼の憧れ、あゝ、パラーシャが これは夢か幻か? それともまさに現実か? さもなくば、うつろな眠りの空想か はたまた、地上にむけた天上の嘲りなのか? まるで、魔法にはまったように 大理石に吸い付けられたかの如く 彼は下には降りられず、まわりには 水、たゞ水が押し寄せる 彼の背には荒れ狂うネヴァを従えて 不動の高みにそびえる像がある 青銅の馬に跨がって 片手を差し出す像がある 第二章 けれど、もはや破壊し尽し満たされて あからさまな乱行にも疲れ果て ネヴァは退却しはじめた 己が反乱におのれが見惚れ 投げ遣りに己が獲物を投げ捨てて 悪党さながら立ち去った 凶暴な手下どもを引きつれて 村へと押入り、乱入し、斬り殺し たゝきこわして、略奪し、叫び、軋りたて 乱暴し、罵詈雑言、大混乱をひきおこし、喚き立て 強奪物をたんまりと身に抱え 追っ手を恐れて、疲れ果て 己がすみ家へ急いで帰る 道すがら己が獲物を落しつつ 水が引き、舗道が にわかに見えはじめ、わが主人公エヴゲーニーは 心をおさえ、息を殺して 希望、恐れ、憂いを胸に 静まりをとりもどした河へと急いだ けれども勝利の喜びが一杯で 波はいまだ敵意を滾らせていた 波の下には炎が燻り 泡だつ波を滾らせているかのようだった ネヴァは荒々しくも息を吐く 戦から駆け戻ってきた馬のよう エヴゲーニーは見渡した そこには小舟が見える 一目散に駆け寄って 渡し守に呼びかけた 渡し守はいたってののんき者 一枚の十コペイカ銀貨に喜んで 恐ろしく波うつ川に漕ぎ出した 荒れ狂う波をかきわけかきわけ長々と 熟練の渡し守は戦った 波の深みにその身がかくれ 向こうみずの船乗り二人、絶え間なく 小舟とともに消えゆかんばかり けれど、とうとう岸へと辿り着く 痛ましくも、かわいそうにも 見慣れた通りを走りゆき エヴゲーニーはめざす場所を眺めやる けれど、彼には分らない 何という光景だ! 目の前はすべて、がれきの山 倒壊したもの、もぎとられ、流されたもの 形を変えた家や、崩れ落ちた家 波にのまれて、流されて、あたり一面 戦のあとの焼野原 死体があちらこちらに散らばっている エヴゲーニーはまっしぐらに走りよる 感覚を失い、苦痛に心を歪め 駆けてゆく 運命が、まだ知らぬ 封印された手紙のように、まだ知らぬ 行方を知らぬ運命が、たゞ待っている すでにもう、街はずれまで駆け抜けた 入江が見える、近くにある家も・・・ いったい何だ、これは・・ エヴゲーニーは立ち止まった 思わず、後ずさったが、又、先へと進みはじめた 見つめながら・・・ 歩きながら・・・ 又、見つめて ここだ、パラーシャの家があったのは この柳だ、ここに門があったのだ 洪水で流されたのだろう、多分 だが家は? 気を塞ぐ暗い気持ちが一杯で たゞ歩く、あたりをぐるぐるたゞ歩く 大きな声で、ひとりむなしく空にむかって叫んだ と、突然、額をぽんと手でたゝき 大声で笑いはじめた 靄が夜闇をおおい 恐怖におののく都へと降りてきた けれど住人たちは皆ずっと眠れはしなかった お互いに、あゝだこうだと講釈をたれるのだった この過ぎ去った、この一日について 朝の光が 疲れ果て、覇気のない黒雲の後ろから この静かな都の上に射してきた もはや、すでに昨日の不幸の傷あとは みつけられない 皇帝の赤紫の長いマントが すでに災厄をおおい隠してしまった すべて、以前のとおりにおさまった すでに、通りも自由に往来できた 人々は自身の殻に閉じ籠り 冷たく無関心を装って出歩いた 役人たちは 己の夜の住み処をあとにして 職場へと歩いていた ぬけめない商人たちは 気落ちするひまもなく、たくらんだ ネヴァが襲った建物の地階を開け放ち 己が大きな損害を隣人どもに なすりつけんと 中庭からは 人々が流された小舟をかたづけた フヴォースト伯爵は 天賦の才の詩人だが はや、不朽の詩を携えて詩った ネヴァの岸辺のこの不幸を けれど、みじめな、哀れなわがエヴゲーニー あゝ、彼の狂った脳天は この恐ろしい衝撃から 立直ることはできなかった 彼の耳には 荒れ狂うネヴァのざわめきと風の唸りが 響いていた 恐ろしい思い出が その身に詰まり、ものも言えずにさまよい歩いた 何とは知れぬ幻が彼を苦しめた 一週間が過ぎ去った、そしてひと月 彼は戻らなかった、自分の家には 誰も住まない彼の住み処は 賃貸の期限が過ぎると、すぐさま 貧しい詩人に貸し出された エヴゲーニーはやっても来なかった 家財道具を受け取りに そして、間もなく 世を捨てた 昼間はいつもさまよい歩き 夜は波止場をねぐらとし 窓ごしからの施しで食をつないだ 着ている服はぼろぼろになり 破れて朽ちた 悪がきどもは 彼の背に石をいくつも投げつけた 道を歩けば御者の鞭がそこここから 容赦なく彼を打つ なぜなら 彼には分らない、どこを歩いているのかが すでにもう、生ける屍 そう彼には もはや何にも見えはしない 心の中のもやもやが 雑音となり、耳をつんざき、目をおおう かくの如くに、エヴゲーニーは我が身の不幸を引きずった 獣ではなく、さりとて人ともいえず どちらともいえず、この世のものとも うつし世の幻影かも、さだかではなく・・・ あるとき、彼はねむった ネヴァの岸辺で、それは夏から秋への変わり目だった 強い風が吹き荒れ、大波が岸壁へ 音をたて打ちつけていた 平らな石段へ 波がしらをしきりに打ちつけていた それは嘆願者に耳を傾けない裁判官に 法廷の入口のそばで、ぶつぶつと 不平をたゝきつけるかのようだった みじめな男は目を覚ました そこには暗闇が広がっていた 雨がぽつぽつ降ってきた、うつうつと風は吹いていた 夜闇につつまれた彼方では 吹く風に呼応して 歩哨の番兵が声をかけ合っていた エヴゲーニーはとび起きた 思い出が蘇った まざまざと、過ぎし日の恐怖の体験が 急に彼は立ち上がり、さまよい歩いた と、突然立ちどまり、まわりを ひそかに見渡した その顔には 激しい恐怖が浮かんでいた やがて大きな建物の円柱の下に来た 玄関先には生きているかのごとく 足をあげ見張りをしている ライオンの像が立っていた 囲いのなかの岩石のその上の 暗い高みのそのなかに 青銅の馬に跨がって 片手を前に差し出した銅像が聳えたっていた エヴゲーニーは突然震えだした はっきりと悟った 恐ろしくもその思いを 洪水が猛り狂った場所 大波が牙をむき、どっと押し寄せた場所 彼のまわりで悪辣に反乱をおこした場所 これはあのライオン像、あの広場 じっと動かず聳えたつあの銅像 暗闇に青銅の頭をつきだし この海辺に都をきり開き 運命の裁断を下したあのものの銅像 あたり一面、靄のなか恐ろしきその姿 顔にはなんという強い意志 内に秘めたなんというその力 その馬の炎のような、なんという躍動 何処へか疾駆せんとす誇り高き馬よ おまえはどこにその蹄をおろさんとす おゝ、運命を下す強き支配者よ おのれの深淵をのぞみみて ロシアの国を高みに上げんと 鉄のくつわを強くひき 後あしだちに立たせたのではなかったのか? 銅像の台座をぐるっとひとまわり 狂気におちたあわれな男はまわった 荒々しい眼差しでにらんだ 世界の半分を支配するものの顔を エヴゲーニーの胸はぎゅっと締めつけられ 額を冷めたい柵に押しつけた 目はくもり、気は朦朧とし 胸には炎が燃え滾り 血が沸いた 誇らしげに立つ銅像のその前に 暗い気持ちで立ち竦み 歯をぐっとくいしばり、手を強く握りしめた 抗うすべもなく、黒い魔力に襲われたかの如く "やめておけ、奇跡の主よ、都の創造者よ ー 彼はささやいた、こみあげてくる憎しみに震えながら - どうか、やめておけ” と それから、一目散に彼は走りだした エヴゲーニーには見えたのだ、恐ろしい皇帝のその顔が 一瞬、怒りに燃えたその顔が 静かに振り向いたかのように 人気のない広場をエヴゲーニーは駆け抜けた 彼のあとからは聞こえてくる 轟き渡る雷鳴のような地響が 重々しくよく響く蹄の音が のがれゆく道を踏みしめ轟かせ 青白い月の光に照らされて 片手を高く差し出して 彼のうしろを追ってくる青銅の騎士 地響をたて走りゆく馬 ずっと、夜なかじゅう、みじめな狂人を うしろから追ってきた、青銅の騎士はどこまでも 馬を駆り、重い蹄の音をたて その時から、その広場を通りすぎる そのたびごとに、彼の顔には 動揺のかげがよぎった おのれの胸へ、急いで 手をあてがうのだった まるで胸の苦痛を鎮めるためのよう 古ぼけた帽子をぬぎ 不安にさいなまれた眼を伏せて かたわらを通りすぎていった 小さな島が 渚のそばに見えていた 時に漁網をたずさえやってくる 漁師が遅い漁から戻ってやってくる みずからの粗末な夕餉をつくっている また時には、役人もやってくる 日曜の休日に小舟で遊びにやってくる この人気のないこの島へ 一本の草木も生えぬこの島へ 洪水のとき、波にあそばれ流れきた 古ぼけたあばらやが、波うちぎわに 黒い灌木のようにうちあげられた この過ぎゆきし春の日に はしけが運び去った 家は空だった すべてが破壊されていた たゞ入口のそばに 狂気にさいなまれたわが主人公がねむっていた そう、まさにエヴゲーニー その冷たいからだは たゞちに葬られた 神のおぼしめしにより・・・ |
ВСТУПЛЕНИЕ На берегу пустынных волн Стоял он, дум великих полн, И вдаль глядел. Пред ним широко Река неслася; бедный чёлн По ней стремился одиноко. По мшистым, топким берегам Чернели избы здесь и там, Приют убогого чухонца; И лес, неведомый лучам В тумане спрятанного солнца, Кругом шумел. И думал он: Отсель грозить мы будем шведу, Здесь будет город заложен На зло надменному соседу. Природой здесь нам суждено В Европу прорубить окно,1 Ногою твердой стать при море. Сюда по новым им волнам Все флаги в гости будут к нам, И запируем на просторе. Прошло сто лет, и юный град, Полнощных стран краса и диво, Из тьмы лесов, из топи блат Вознесся пышно, горделиво; Где прежде финский рыболов, Печальный пасынок природы, Один у низких берегов Бросал в неведомые воды Свой ветхой невод, ныне там По оживленным берегам Громады стройные теснятся Дворцов и башен; корабли Толпой со всех концов земли К богатым пристаням стремятся; В гранит оделася Нева; Мосты повисли над водами; Темно-зелеными садами Ее покрылись острова, И перед младшею столицей Померкла старая Москва, Как перед новою царицей Порфироносная вдова. Люблю тебя, Петра творенье, Люблю твой строгий, стройный вид, Невы державное теченье, Береговой ее гранит, Твоих оград узор чугунный, Твоих задумчивых ночей Прозрачный сумрак, блеск безлунный, Когда я в комнате моей Пишу, читаю без лампады, И ясны спящие громады Пустынных улиц, и светла Адмиралтейская игла, И, не пуская тьму ночную На золотые небеса, Одна заря сменить другую Спешит, дав ночи полчаса Люблю зимы твоей жестокой Недвижный воздух и мороз, Бег санок вдоль Невы широкой, Девичьи лица ярче роз, И блеск, и шум, и говор балов, А в час пирушки холостой Шипенье пенистых бокалов И пунша пламень голубой. Люблю воинственную живость Потешных Марсовых полей, Пехотных ратей и коней Однообразную красивость, В их стройно зыблемом строю Лоскутья сих знамен победных, Сиянье шапок этих медных, На сквозь простреленных в бою. Люблю, военная столица, Твоей твердыни дым и гром, Когда полнощная царица Дарует сына в царской дом, Или победу над врагом Россия снова торжествует, Или, взломав свой синий лед, Нева к морям его несет И, чуя вешни дни, ликует. Красуйся, град Петров, и стой Неколебимо как Россия, Да умирится же с тобой И побежденная стихия; Вражду и плен старинный свой Пусть волны финские забудут И тщетной злобою не будут Тревожить вечный сон Петра! Была ужасная пора, Об ней свежо воспоминанье... Об ней, друзья мои, для вас Начну свое повествованье. Печален будет мой рассказ. ЧАСТЬ ПЕРВАЯ Над омраченным Петроградом Дышал ноябрь осенним хладом. Плеская шумною волной В края своей ограды стройной, Нева металась, как больной В своей постеле беспокойной. Уж было поздно и темно; Сердито бился дождь в окно, И ветер дул, печально воя. В то время из гостей домой Пришел Евгений молодой... Мы будем нашего героя Звать этим именем. Оно Звучит приятно; с ним давно Мое перо к тому же дружно. Прозванья нам его не нужно, Хотя в минувши времена Оно, быть может, и блистало И под пером Карамзина В родных преданьях прозвучало; Но ныне светом и молвой Оно забыто. Наш герой Живет в Коломне; где-то служит, Дичится знатных и не тужит Ни о почиющей родне, Ни о забытой старине. Итак, домой пришед, Евгений Стряхнул шинель, разделся, лег. Но долго он заснуть не мог В волненье разных размышлений. О чем же думал он? о том, Что был он беден, что трудом Он должен был себе доставить И независимость и честь; Что мог бы бог ему прибавить Ума и денег. Что ведь есть Такие праздные счастливцы, Ума недальнего, ленивцы, Которым жизнь куда легка! Что служит он всего два года; Он также думал, что погода Не унималась; что река Всё прибывала; что едва ли С Невы мостов уже не сняли И что с Парашей будет он Дни на два, на три разлучен. Евгений тут вздохнул сердечно И размечтался, как поэт: ≪Жениться? Мне? зачем же нет? Оно и тяжело, конечно; Но что ж, я молод и здоров, Трудиться день и ночь готов; Уж кое-как себе устрою Приют смиренный и простой И в нем Парашу успокою. Пройдет, быть может, год-другой ? Местечко получу, Параше Препоручу семейство наше И воспитание ребят... И станем жить, и так до гроба Рука с рукой дойдем мы оба, И внуки нас похоронят...≫ Так он мечтал. И грустно было Ему в ту ночь, и он желал, Чтоб ветер выл не так уныло И чтобы дождь в окно стучал Не так сердито... Cонны очи Он наконец закрыл. И вот Редеет мгла ненастной ночи И бледный день уж настает... Ужасный день! Нева всю ночь Рвалася к морю против бури, Не одолев их буйной дури... И спорить стало ей невмочь... Поутру над ее брегами Теснился кучами народ, Любуясь брызгами, горами И пеной разъяренных вод. Но силой ветров от залива Перегражденная Нева Обратно шла, гневна, бурлива, И затопляла острова, Погода пуще свирепела, Нева вздувалась и ревела, Котлом клокоча и клубясь, И вдруг, как зверь остервенясь, На город кинулась. Пред нею Всё побежало, всё вокруг Вдруг опустело ? воды вдруг Втекли в подземные подвалы, К решеткам хлынули каналы, И всплыл Петрополь как тритон, По пояс в воду погружен. Осада! приступ! злые волны, Как воры, лезут в окна. Челны С разбега стекла бьют кормой. Лотки под мокрой пеленой, Обломки хижин, бревны, кровли, Товар запасливой торговли, Пожитки бледной нищеты, Грозой снесенные мосты, Гроба с размытого кладбища Плывут по улицам! Народ Зрит божий гнев и казни ждет. Увы! всё гибнет: кров и пища! Где будет взять? В тот грозный год Покойный царь еще Россией Со славой правил. На балкон, Печален, смутен, вышел он И молвил: ≪С божией стихией Царям не совладеть≫. Он сел И в думе скорбными очами На злое бедствие глядел. Стояли стогны озерами, И в них широкими реками Вливались улицы. Дворец Казался островом печальным. Царь молвил ? из конца в конец, По ближним улицам и дальным В опасный путь средь бурных вод Его пустились генералы Спасать и страхом обуялый И дома тонущий народ. Тогда, на площади Петровой, Где дом в углу вознесся новый, Где над возвышенным крыльцом С подъятой лапой, как живые, Стоят два льва сторожевые, На звере мраморном верхом, Без шляпы, руки сжав крестом, Сидел недвижный, страшно бледный Евгений. Он страшился, бедный, Не за себя. Он не слыхал, Как подымался жадный вал, Ему подошвы подмывая, Как дождь ему в лицо хлестал, Как ветер, буйно завывая, С него и шляпу вдруг сорвал. Его отчаянные взоры На край один наведены Недвижно были. Словно горы, Из возмущенной глубины Вставали волны там и злились, Там буря выла, там носились Обломки... Боже, боже! там ? Увы! близехонько к волнам, Почти у самого залива ? Забор некрашеный, да ива И ветхий домик: там оне, Вдова и дочь, его Параша, Его мечта... Или во сне Он это видит? иль вся наша И жизнь ничто, как сон пустой, Насмешка неба над землей? И он, как будто околдован, Как будто к мрамору прикован, Сойти не может! Вкруг него Вода и больше ничего! И, обращен к нему спиною, В неколебимой вышине, Над возмущенною Невою Стоит с простертою рукою Кумир на бронзовом коне. ЧАСТЬ ВТОРАЯ Но вот, насытясь разрушеньем И наглым буйством утомясь, Нева обратно повлеклась, Своим любуясь возмущеньем И покидая с небреженьем Свою добычу. Так злодей, С свирепой шайкою своей В село ворвавшись, ломит, режет, Крушит и грабит; вопли, скрежет, Насилье, брань, тревога, вой!.. И, грабежом отягощенны, Боясь погони, утомленны, Спешат разбойники домой, Добычу на пути роняя. Вода сбыла, и мостовая Открылась, и Евгений мой Спешит, душою замирая, В надежде, страхе и тоске К едва смирившейся реке. Но, торжеством победы полны, Еще кипели злобно волны, Как бы под ними тлел огонь, Еще их пена покрывала, И тяжело Нева дышала, Как с битвы прибежавший конь. Евгений смотрит: видит лодку; Он к ней бежит как на находку; Он перевозчика зовет - И перевозчик беззаботный Его за гривенник охотно Чрез волны страшные везет. И долго с бурными волнами Боролся опытный гребец, И скрыться вглубь меж их рядами Всечасно с дерзкими пловцами Готов был челн - и наконец Достиг он берега. Несчастный Знакомой улицей бежит В места знакомые. Глядит, Узнать не может. Вид ужасный! Всё перед ним завалено; Что сброшено, что снесено; Скривились домики, другие Совсем обрушились, иные Волнами сдвинуты; кругом, Как будто в поле боевом, Тела валяются. Евгений Стремглав, не помня ничего, Изнемогая от мучений, Бежит туда, где ждет его Судьба с неведомым известьем, Как с запечатанным письмом. И вот бежит уж он предместьем, И вот залив, и близок дом... Что ж это?.. Он остановился. Пошел назад и воротился. Глядит... идет... еще глядит. Вот место, где их дом стоит; Вот ива. Были здесь вороты - Снесло их, видно. Где же дом? И, полон сумрачной заботы, Все ходит, ходит он кругом, Толкует громко сам с собою - И вдруг, ударя в лоб рукою, Захохотал. Ночная мгла На город трепетный сошла; Но долго жители не спали И меж собою толковали О дне минувшем. Утра луч Из-за усталых, бледных туч Блеснул над тихою столицей И не нашел уже следов Беды вчерашней; багряницей Уже прикрыто было зло. В порядок прежний всё вошло. Уже по улицам свободным С своим бесчувствием холодным Ходил народ. Чиновный люд, Покинув свой ночной приют, На службу шел. Торгаш отважный, Не унывая, открывал Невой ограбленный подвал, Сбираясь свой убыток важный На ближнем выместить. С дворов Свозили лодки. Граф Хвостов, Поэт, любимый небесами, Уж пел бессмертными стихами Несчастье невских берегов. Но бедный, бедный мой Евгений ... Увы! его смятенный ум Против ужасных потрясений Не устоял. Мятежный шум Невы и ветров раздавался В его ушах. Ужасных дум Безмолвно полон, он скитался. Его терзал какой-то сон. Прошла неделя, месяц - он К себе домой не возвращался. Его пустынный уголок Отдал внаймы, как вышел срок, Хозяин бедному поэту. Евгений за своим добром Не приходил. Он скоро свету Стал чужд. Весь день бродил пешком, А спал на пристани; питался В окошко поданным куском. Одежда ветхая на нем Рвалась и тлела. Злые дети Бросали камни вслед ему. Нередко кучерские плети Его стегали, потому Что он не разбирал дороги Уж никогда; казалось - он Не примечал. Он оглушен Был шумом внутренней тревоги. И так он свой несчастный век Влачил, ни зверь ни человек, Ни то ни сё, ни житель света, Ни призрак мертвый... Раз он спал У невской пристани. Дни лета Клонились к осени. Дышал Ненастный ветер. Мрачный вал Плескал на пристань, ропща пени И бьясь об гладкие ступени, Как челобитчик у дверей Ему не внемлющих судей. Бедняк проснулся. Мрачно было: Дождь капал, ветер выл уныло, И с ним вдали, во тьме ночной Перекликался часовой... Вскочил Евгений; вспомнил живо Он прошлый ужас; торопливо Он встал; пошел бродить, и вдруг Остановился - и вокруг Тихонько стал водить очами С боязнью дикой на лице. Он очутился под столбами Большого дома. На крыльце С подъятой лапой, как живые, Стояли львы сторожевые, И прямо в темной вышине Над огражденною скалою Кумир с простертою рукою Сидел на бронзовом коне. Евгений вздрогнул. Прояснились В нем страшно мысли. Он узнал И место, где потоп играл, Где волны хищные толпились, Бунтуя злобно вкруг него, И львов, и площадь, и того, Кто неподвижно возвышался Во мраке медною главой, Того, чьей волей роковой Под морем город основался... Ужасен он в окрестной мгле! Какая дума на челе! Какая сила в нем сокрыта! А в сем коне какой огонь! Куда ты скачешь, гордый конь, И где опустишь ты копыта? О мощный властелин судьбы! Не так ли ты над самой бездной На высоте, уздой железной Россию поднял на дыбы? Кругом подножия кумира Безумец бедный обошел И взоры дикие навел На лик державца полумира. Стеснилась грудь его. Чело К решетке хладной прилегло, Глаза подернулись туманом, По сердцу пламень пробежал, Вскипела кровь. Он мрачен стал Пред горделивым истуканом И, зубы стиснув, пальцы сжав, Как обуянный силой черной, ≪Добро, строитель чудотворный! ? Шепнул он, злобно задрожав, ? Ужо тебе!..≫ И вдруг стремглав Бежать пустился. Показалось Ему, что грозного царя, Мгновенно гневом возгоря, Лицо тихонько обращалось... И он по площади пустой Бежит и слышит за собой ? Как будто грома грохотанье ? Тяжело-звонкое скаканье По потрясенной мостовой. И, озарен луною бледной, Простерши руку в вышине, За ним несется Всадник Медный На звонко-скачущем коне; И во всю ночь безумец бедный, Куда стопы ни обращал, За ним повсюду Всадник Медный С тяжелым топотом скакал. И с той поры, когда случалось Идти той площадью ему, В его лице изображалось Смятенье. К сердцу своему Он прижимал поспешно руку, Как бы его смиряя муку, Картуз изношенный сымал, Смущенных глаз не подымал И шел сторонкой. Остров малый На взморье виден. Иногда Причалит с неводом туда Рыбак на ловле запоздалый И бедный ужин свой варит, Или чиновник посетит, Гуляя в лодке в воскресенье, Пустынный остров. Не взросло Там ни былинки. Наводненье Туда, играя, занесло Домишко ветхой. Над водою Остался он как черный куст. Его прошедшею весною Свезли на барке. Был он пуст И весь разрушен. У порога Нашли безумца моего, И тут же хладный труп его Похоронили ради бога. |
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ロマンスの詩 (ロシア芸術歌曲) | |
予感 またもや、私の頭上に黒雲 静けさのなかしのびよる わざわいをはらんだしゅうねん深き運命 ふたたびか、私におそいかかる 運命に対峙しぶべつしつづけるのか? 運命にとびこんでそれを甘受するのか? 我が誇りに満ちた青春の 不屈の心と忍耐を秘め 荒れすさぶ人生に疲れ 静かに無心に嵐を待つ まだ、いまひとたびは救われるかもしれない 再び波止場へ戻れるかもしれない けれど避けがたい別れを予感し 恐ろしい時を思う わが天使よ 君の手を握ろう 急いで、これを最後と思いつつ やさしき、静かな天使よ そっと私にさゝやいてくれ さようならと 悲しみに沈み、やさしいまなざしを 私にむけて投げかけてくれ さすれば、君への追想、思い出は 我が魂の糧へとかわりゆく おのが力、誇り、希望 青春の日々の勇気へとかわりゆく |
ПРЕДЧУВСТВИЕ Снова тучи надо мною Собралися в тишине; Рок завистливый бедою Угрожает снова мне... Сохраню ль к судьбе презренье? Понесу ль навстречу ей Непреклонность и терпенье Гордой юности моей? Бурной жизнью утомленный, Равнодушно бури жду: Может быть, еще спасенный, Снова пристань я найду... Но, предчувствуя разлуку, Неизбежный, грозный час, Сжать твою, мой ангел, руку Я спешу в последний раз. Ангел кроткий, безмятежный, Тихо молви мне: прости, Опечалься: взор свой нежный Подыми иль опусти; И твое воспоминанье Заменит душе моей Силу, гордость, упованье И отвагу юных дней. |
バフチサライ宮殿の噴水に 愛の噴水、生命の噴水 二輪のバラを我が贈物として捧げん 絶え間なき噴水のさざめき その詩情に満ちた涙のしずくを我は愛する しろがねに輝くそのしぶき つめたき露が我が身にかかる あゝ、流れよ 流れゆけ歓喜の泉 つぶやけ、ささやけ我に、昔日のおのができごとを 愛の噴水、悲嘆の噴水 大理石の石づみに我は問う 遠き昔の国のほまれを我は聞く けれど、汝はマリアのことは黙して語らぬ ハーレムのかげを映すほのかな光よ ここでは、はや忘れ去られたのか マリアのことも、ザーレマのことも しあわせの夢、たゞそれのみがあるのか それとも、それはたゞ夢の中のことなのか うつろな狭霧に漂う ほんのつかの間の幻なのか わが心の絵空事のような想いなのか |
ФОНТАНУ БАХЧИСАРАЙСКОГО ДВОРЦА Фонтан любви, фонтан живой! Принес я в дар тебе две розы. Люблю немолчный говор твой И поэтические слезы. Твоя серебряная пыль Меня кропит росою хладной: Ах, лейся, лейся, ключ отрадный! Журчи, журчи свою мне быль... Фонтан любви, фонтан печальный! И я твой мрамор вопрошал: Хвалу стране прочел я дальной; Но о Марии ты молчал... Светило бледное гарема! И здесь ужель забвенно ты? Или Мария и Зарема Одни счастливые мечты? Иль только сон воображенья В пустынной мгле нарисовал Свои минутные виденья, Души неясный идеал? |
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夜のそよ風・・・ 夜のそよ風 大空を流れゆく ゴォーゴォー音を立て ほとばしりゆく グァダルキヴィール河 金色の月があらわれた 静かに・・・ ほら、ギターの音色が・・・ イスパニアの若い娘が バルコニーにからだをもたれかけている 夜のそよ風 大空を流れゆく ゴォーゴォー音を立て ほとばしりゆく グァダルキヴィール河 マンティラを投げおろして、愛しきエンジェル まばゆく輝くその姿をみせておくれ 鋳物の手すりのすきまから きれいな足をなげだしておくれ 夜のそよ風 大空を流れゆく ゴォーゴォー音を立て ほとばしりゆく グァダルキヴィール河 |
* * * Ночной зефир Струит эфир. Шумит, Бежит Гвадалквивир. Вот взошла луна златая, Тише... чу... гитары звон... Вот испанка молодая Оперлася на балкон. Ночной зефир Струит эфир. Шумит, Бежит Гвадалквивир. Скинь мантилью, ангел милый, И явись как яркий день! Сквозь чугунные перилы Ножку дивную продень! Ночной зефир Струит эфир. Шумит, Бежит Гвадалквивир. |
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遠き祖国の岸辺を・・・ 遠き祖国の岸辺をのぞみて 君は異郷の地を去りゆく 忘れえぬそのとき、悲しみに沈むそのとき 私は君の前でさめざめと涙を流した 私の冷たく凍えた手は 君をひきとめようと宙を舞い いたましきこの別れの苦悩に 私のせつない訴えはやむこともなくつづいた けれど君は私のつらい苦い口づけから そのくちびるをとおざけた かつて、暗い地のはて配流の地から 君は私をこの異郷へといざなった きみは言った “ふたたび会う日には どこまでもつづく青い空のもと オリーブの木陰であふれる愛の口づけを ふたたび交わし、結ばれましょうと“ けれども、あゝ はるかなる天がいのもと 青き光を輝き放ち 水面にオリーブの影をうつす地に 君は永遠のねむりにおちた 君の麗しさ、君の悩みも 墓のなかへと消え去った 君とのふたたびの口づけも消え去った けれども待つ、いつまでも私は 君との口づけを・・・ |
* * * Для берегов отчизны дальной Ты покидала край чужой; В час незабвенный, в час печальный Я долго плакал пред тобой. Мои хладеющие руки Тебя старались удержать; Томленье страшное разлуки Мой стон молил не прерывать. Но ты от горького лобзанья Свои уста оторвала; Из края мрачного изгнанья Ты в край иной меня звала. Ты говорила: ?В день свиданья Под небом вечно голубым, В тени олив, любви лобзанья Мы вновь, мой друг, соединим?. Но там, увы, где неба своды Сияют в блеске голубом, Где тень олив легла на воды, Заснула ты последним сном. Твоя краса, твои страданья Исчезли в урне гробовой ― А с ними поцелуй свиданья... Но жду его; он за тобой |
シベリアの鉱山・・・ シベリアの鉱山の奥深くとも 耐えしのべ、誇りを失うことなかれ 君らのいたましき所業は滅びはしない 高き志のこの思いは滅びはしない 不幸にあっても、忠実なる姉妹はともにある 暗い洞穴にあっても希望はいきづき 明るさと、朗らかさを呼びさまし 望ましき日々をもたらすことだろう 愛と友情は君らのところへ 暗い監獄を通しても届く 君らのつらい苦役の巣窟に 私の自由な声が届くように 重い鎖の足かせは、はずれ落ち 牢獄はくずれゆき、自由が 戸口で喜びにあふれ、君らをむかえ 同志の兄弟らが君らに剣を渡すのだ |
* * * Во глубине сибирских руд Храните гордое терпенье, Не пропадет ваш скорбный труд И дум высокое стремленье. Несчастью верная сестра, Надежда в мрачном подземелье Разбудит бодрость и веселье, Придет желанная пора: Любовь и дружество до вас Дойдут сквозь мрачные затворы, Как в ваши каторжные норы Доходит мой свободный глас. Оковы тяжкие падут, Темницы рухнут ― и свобода Вас примет радостно у входа, И братья меч вам отдадут. |
上原文也の作品 | |
鳥かご 鳥かごから一羽の雌鳥 するりとぬけて どことも知れず 北の空へ 飛びたった 残された雄鳥一羽 えさ箱も、水入れも 目にも入らず ただ、じっとうつむいている 時には仲睦まじく 時には仲違いも けれどいつの日かはと・・ 信じてた、雄鳥一羽 今は、ただ空を見るのみ 遠く、羽音を感ずるのみ ・・・ |
Клетка Из клетки выпорхнула одна птица И куда-то неизвестно Улетела милая моя птица Полетела в северное небо Остался один самец Ни на еду, ни на воду Он не смотрит, Только вниз глядит Они жили дружно иногда, Иногда ссорились, Но думал он, когда-нибудь... Верил самец, быть смогут вместе навсегда, Сейчас только в небо смотрит он, Только в далеке звук ее крыльев чувствует он . . . |
翻訳詩はターニャ先生の訳文をもとに上原文也が 若干のアレンジを加え、 ロシア語調韻文(詩)にととのえ、 ターニャ先生が監修した作品です。 |
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茜空 雄鳥、遥かかなたをながめてる 白い雲はうごいてる 何処ともしれず、流れてる 北の空へ流れてる 遠き日々のなつかしき ふるさとの野山を思いやる ひろ~い野原の草むらや 高くそびゆる山々を 木洩れ陽にさやかに染まる 白樺のし~んとした林の小道 ちらちら小雪が舞っている さらさら流れる小川のほとり 小鳥たちが遊んでる 雌鳥一羽、あかねの空をながめてる ・・・ |
Багряное небо Далеко в небо смотрит одна птица По небу плывет белое облако,одно, Плывет неизвестно куда Похоже,что на север движется оно По далеким,ушедшим дням ностальгия, Горы и равнины своей далекой родины вспоминая, Поля,поросшие травой широкие, Горы,большие и высокие. Лучи солнца,ярко в листве берез отражающиеся, Тихую тропинку в лесу воображает, Мелкий снег как мягко падает. Плавно текущую маленькую речку И берег,где маленькие птички наверно играют, И там тоже одна птица в багряное небо смотрит. |
粉雪・・・ 粉雪ちらちら舞っている 道の真中長靴はいて かさをあみだに手さげをもって とぼとぼ歩みをすすめます 久しぶりの大雪で 心は何か晴れまする 真白にきれいに積ります お屋根に、樹々に、ポストにも 街ゆく人はまばらです 皆んなお家にいるのでしょう 寒さに凍え、お炬燵に入り 静かにお話しするのでしょう 外は一面銀世界 普段の穢れも隠れ失せ 何かうっとりするような そんな気持になりまする 心は晴れて、心は泣いて それでも何かすがすがしい それでも何かふっきれた そんな気持になりまする 粉雪チラチラ舞っている 道の真中長靴はいて かさをあみだに手さげをもって とぼとぼ歩みをすすめます |
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エヴゲーニィ・オネーギン |
訳者まえがき |
この度、エヴゲーニィ・オネーギンの翻訳を完遂しました。何分、浅学非才の身ですので、主に、研究社 露和辞典 に、四六時中大変お世話になりました。ただ、翻訳に際しましては、私のオリジナル性を最優先し、自然な日本語になるよう極力注力してあたりました。できれば、活字体にしてホームページに掲載したかったのですが、文字入力が大の苦手ですので、自筆翻訳文の掲載に至りました。この点は、ご容赦下さりますようお願い致します。 ロシア人の名称は、同一人物がいろいろと愛称とかで呼ばれることがありますので、主要な登場人物の名称等を下記に記載します。 主要登場人物
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